こんにちは、コンサルティング本部 M.Mです。
db tech showcase 2024 2日目のC16のセッションである「Amazon Aurora/Amazon RDS でのコストの最適化」のレポートをお届けします。
セッション概要
お客様からよく寄せられる質問の1つに、「クラウドデータベースサービスのコストをどのような方法で最適化すればよいか?」 があります。 このセッションでは、Amazon Aurora/RDSを長期にご利用頂いている、またはこれからご利用を検討されているお客様向けに効果的にコスト最適化を行うポイントを一気にお届けします。
スピーカー名:アマゾンウェブサービスジャパン合同会社
サービス & テクノロジー事業統括本部 Data
& AI ソリューション本部
シニアデータベーススペシャリスト
ソリューションアーキテクト
木村 達也 様
はじめに
本セッションでは、Amazon Aurora、Amazon RDSのコスト最適化手法が紹介されました(以下「Aurora」「RDS」とします)。
厳密にはAuroraはRDSの一部ですが、本レポートにおけるRDSにはAuroraを含まないものとして捉えて下さい。
1. コストの種類
まず、AuroraとRDSのコストの種類は、以下の2つに大別できます。
- 基本的なコスト(インスタンス/ストレージ/IO)
- ユースケースに依存するコスト
本セッションでは、このうち「基本的なコスト」に焦点を当てて講演されていました。そのため、多くの方にフィットする内容だったように感じます。
2. RDSのコスト最適化
RDSのコスト最適化手法として、以下の4つが挙げられます。
- リザーブドインスタンスの利用
- 最新世代のインスタンス・コスト効率の良いCPUへの変更
・同じ料金であっても性能が上がる可能性あり
- インスタンスのダウンサイジング(適切なサイズへの変更)
- 利用しないインスタンスの停止や削除
リザーブドインスタンスが適用できるインスタンスは、Cost Explorerで確認可能です。
また、Performance InsightsのCloudWatchを使用すれば、ダウンサイジングできるような、リソースに余裕のあるインスタンスを調べることができます。
3. Auroraのコスト最適化
Auroraのコスト最適化手法は、基本的にRDSと同じ戦略です。
RDSと異なる点としては、サーバレスとプロビジョニングの存在です。
コスト面で、サーバレスには以下のメリットがあります。
- ワークロードに対して自動でスケーリングされるため、ピーク時のみスケールさせるようなワークロードに最適。
- データベースフリート管理による、管理コストの削減。
ここで「管理コスト」が登場しましたが、一般的にコストというと、サーバそのものの使用コストに目が行きます。しかし、設計や運用、管理などに必要な「人的リリース」に対してのコストも検討することが重要です。
まとめ
ここまで、個々のコスト最適化手法を紹介してきましたが、まずはどのようなコスト構造なのかを理解することが大切です。その上で、継続的なモニタリングを実施し、コスト最適化を進めていきましょう。
聴講した感想
「管理コスト」の話が出たとき、私は思わず頷いてしまいました。なぜなら、管理コストが最適化されていない案件に遭遇したことがあるからです。
その意味でも、本セッションは、DB自体のコスト最適化だけではなく、周囲のコストについてもより深く気にするきっかけとなる講演でした。