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【dbts2019セッションレポート】デジタルトランスフォーメーション(DX)の本質

【dbts2019セッションレポート】デジタルトランスフォーメーション(DX)の本質

こんにちは!インサイトテクノロジーマーケティング本部の生熊です。

今回db tech showcase ONLINE 2019のオープニングセッションの様子をお伝えします。オープニングセッションは弊社のCEOであるアレン・マイナーがデジタル時代での日本の可能性を語り、その後ゲストスピーカーである株式会社アイ・ティ・アールの内山会長から「デジタルトランスフォーメーション(DX)の本質 ~ その潮流と確かな進め方を理解するために ~」と題して、デジタライゼーションの潮流を正しく理解し、変革に向けて着実に歩を進めるための道程を示唆して頂きました。2021年4月以降、一部のdb tech showcase TOKYO 2019での資料や動画を下記URLより公開しております。ご興味のある方はアクセス願います。

dbts2019の資料検索はこちら: https://db-tech-showcase.com/2020/session/?year[]=2019

オープニングセッション

アレン・マイナーのオープニングセッションでは、AI(人工知能)の重要性とAIの能力が人類を超える「シンギュラリティ(技術的特異点)」は日本で生まれるべきであるとの考えを示しました。なぜなら、日本ではロボットは友達として描かれますが、アメリカではどうも敵として描かれるケースが多く、社会の未来像でも日本では、Society5.0のように協調が重要視されているから、訪れるべき未来で求められるテクノロジーとサスティナビリティーを上手くバランスが取れるのではないかと語りました。AIと実際の生活がうまく融合した社会が訪れることを望みたいですが、それには今後、単なるアプリやITシステムだけではなく、社会インフラと組み合わせた、生活という単位での様々な実証実験が必要になると思います。

「デジタルトランスフォーメーション(DX)の本質」

続いてのゲストキーノートではITRの内山会長からデジタルトランスフォーメーション(DX)の話を頂きました。最近ではDXがテレビのコマ―シャルに登場するなど、DXは単なるITキーワードを超えた重要課題と認知されているようです。重要課題として認識された理由には、皆さんもお気づきだと思いますが、テクノロジーの進化や変化で、市場、ビジネス形態、そして生活スタイルまで変わってしまうことが挙げられます。

本セッションでは、破壊的イノベーションの話から、企業がDXに期待をしている理由として、ビジネスモデルの転換、新規ビジネスの創出といった本業分野にITやデジタル技術活用の可能性を見出そうとしており、それは、これまでの延長線上の戦略では競争優位性の確保ばかりか、企業の存続も危うという危機感を背景としているからだと説明しました。

しかし、この1・2年で多くの企業が、なぜデジタルトランスフォーメーションが必要かに気づき、何らかの動きを開始しているが、どこに向かうのか、何をすべきなのか、どのように進めれば良いのかが定まっていない企業が多いと指摘しています。どいうのも、DXはこれまでのオープンソースやクラウドのようなIT施策ではなく、ITによるビジネス施策だからです。

内山会長は、このセッションでの要点をまとめると、以下の5つとなります。

  • DXへの取り組みは、具体的なDXの実践と、環境整備や企業内改革の2つがあり、これらの2つは並行してなければならない。
  • DXに終わりはない。環境変化に適用して、常に変わり続けられる企業となっていることが目指す先と言える。
  • DXに向けて求められる企業内部の変革は意識、組織、制度、権限、人材など多岐にわたる。
  • 多くの国内企業では、DXの環境整備について、何らかの取り組みを開始しているものの、一部の部門など局所的な活動にとどまっていたり、一過性のプロジェクトに終わっていたりしている。
  • 企業は、「最初のひと転がりの壁」と「全社への浸透と定着化の壁」の2つの壁を、2段階方式の取組みによって超えていかなければならない。

変化は簡単に起こせるものではありません。指摘されているように継続的に実施しなければなりません。改善から革新は生まれませんが、革新は改善によって定着するものかもしれません。

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