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【dbts2023 レポート】【SBI生命保険様事例】円安に立ち向かいコスト最適化する未来へ! ~次世代データウエアハウス構築の未知のスキルを探索しよう~

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【dbts2023 レポート】【SBI生命保険様事例】円安に立ち向かいコスト最適化する未来へ! ~次世代データウエアハウス構築の未知のスキルを探索しよう~

こんにちは、株式会社インサイトテクノロジー プロダクト開発本部 飯塚です。
db tech showcase 2023 I23セッション「【SBI生命保険様事例】円安に立ち向かいコスト最適化する未来へ! ~次世代データウエアハウス構築の未知のスキルを探索しよう~」のレポートをお届けします。

セッション概要

円安基調が続き、クラウドサービスのコスト増大が企業の課題となっています。 SBI生命保険は次世代データウェアハウス(DWH)構築を完成させました。 その際、初期段階にて構築した課題を現場の創意工夫によってコスト最適化を意識し工夫を講じています。 講演では、AWS環境を用いた次世代データウエアハウス構築テクニック、コスト最適化方法についてお話しします。

スピーカー名:SBI生命保険株式会社 狩野 泰隆氏

セッション内容まとめ

SBI生命保険における DX について、その目的や進め方から、使用した技術・ツールなどまで細かくお話しいただきました。

DX 「攻め」と「守り」の目標

DX を進めるにあたって、「攻め」と「守り」の目標を立て、それぞれの目標に関して、

  • 「攻め」:新技術へのチャレンジ、アジャイル的な発想
  • 「守り」:適宜システム構成を見直し、コストを常に意識する

といったことが重要とのことでした。

AI の導入

SBI生命保険では、顧客との接点である「コンタクトセンター」を改善することを初めの目標としました。コンタクトセンターの業務改善ために、AWS の Kendra の RAG(Retrieval-augmented Generation、外部リソースの知識を利用してAIの生成を強化する仕組み) や Semantic Search (入力ワードとの一致だけでなく、ニュアンスも捉えた検索システム)といった AI を取り入れたサービスを積極的に活用しているそうです。今後は「テキスト」データだけでなく「声」のデータにも対応し、365⽇アクセスできる次世代のコンタクトセンターを目指す、とのお話もありました。

次世代DWH の構築

DWH 構築の目的と構築のフローを詳細にお話しいただきました。DWH を構築すること自体が目的ではなく、それによる外部連携・ビッグデータ分析基盤を構築することが目的だとおっしゃっていたことが印象的でした。また、DWH 構築を建物の建築にたとえて(基礎→建築→引っ越し)説明いただきました。

聴講した感想

「DWH を構築すること自体が目的ではなく、それによる外部連携・ビッグデータ分析基盤を構築したい」という話が特に印象に残りました。

DX・AI・データサイエンスというワードの流行だけに乗っかると、その後のインサイトにつながらなかったり、セキュリティインシデントになったりすることがあると思います。当たり前のことではありますが、そこを強調していたことが印象的でした。

これに限らず、「やったこと」それぞれに対して「その目的」をお話しされていて、とても飲み込みやすかったです。複雑な DX をブレークダウンし、解像度の高いワークフローを実現していたと感じました。データの民主化(データの利活用の促進)を促す製品 「Insight Governor」の開発に携わっている身として、ユーザーが製品を使う目的・ストーリーをしっかりと考え、そのうえでユーザーのインサイトにつながる製品作りに取り組みたいと改めて思いました。

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